塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
  1. ブログ 音楽
 

ブログ

ブログ
2025/02/03
34「ヴァイオリニストのアクセサリー事情」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

今日はヴァイオリニストのアクセサリー事情についてお話ししましょう。
ヴァイオリンを演奏するときに、一番気を遣うことは
「邪魔にならない」ことです。
衣装やアクセサリーが気になって、演奏に集中できないことが一番もったいないことです。

私はアクセサリーに関して
  • ネックレスはしない
  • 垂れ下がるピアスはしない
  • 指輪は右手だけ
  • ブレスレッドはしない
  • ビーズ飾りのものは極力避ける
といった制約を設けています。

「ネックレス」は汗っかきなので、アクセサリーが皮膚に張り付く感じが不快なのでしません。
「ピアス」は楽器に当たる可能性があるので、小さくて光をうけて輝くものを好みます。
また、アクセサリー作家さんに作ってもらった右耳だけのビーズイヤリングは好んでつけます。
軽くてしっかり耳に装着できるので落とす危険がありません。
「指輪」は結婚指輪も右手薬指のサイズで作りました。
今は夫の結婚指輪も右手中指にしています。
右手だけは色々と楽しんで重ね付けをしています。
「ブレスレッド」は弓をひっかけてしまったり、ふいに楽器に当たってしまうことを考えて演奏中はしません。
「ビーズ飾り」は悩ましいところですが、洋服であれば肩回りから遠いところであればOKにしています。

コンサートへいらっしゃるお客様は、演奏者がどんな衣装を着ているのか楽しみにされます。
舞台へ出ていったときに、おっ、という声が聞こえると
「よし、今回は成功した~!」と一人でニヤニヤとしてしまいます。
それだけでコンサート自体が盛り上がります。
自分自身が楽しくなるので、お客様にその雰囲気が伝わります。
女性のお客様は、遠くからでもよく見ていらして
終演後にお会いした時に
「イヤリングの色が衣装と合っていて素敵だった」
「指輪がきらきらしていて可愛かった」と
感想を伝えてくださる方もいらっしゃいます。

もし、コンサートへ出かけることがあったときは
女性のアクセサリーに気を留めてみてください。
その方の個性が出ているかもしれません。
その方のポリシーが表れているかもしれません。

アクセサリーに正解・不正解はないので
演奏者のこだわりが感じられますよ。

近頃の男性演奏家も、とてもおしゃれでスタイリッシュなので
彼らのこだわりがどこにあるのか探してみることも楽しいでしょうね。


アーティスト写真を撮るときは
アクセサリーで盛った方が良いなぁ・・・と
反省したものが今日の写真です。
いつもの感じで撮ってしまった・・・
ちょっと寂しい印象ですね・・・

生活者としての自分と
演奏家としての自分に
かなりのギャップのある身としては
時々「おぉ、辛いな」と思うこともあるのですが
その話はまた今度。




2025/02/01
32「本物をみる」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

私はテレビをあまり見ません。
気になる番組をサクッとみて終わり。
ドラマもニュースも見ません。
(子どものころに見すぎたのかも)

先日、夕食を食べ終わり
なぜか久しぶりに天気予報でも見てみようか、とテレビをつけたら
大迫力の女性歌手が歌を歌っていました。
「あれ、ミュージカルの曲だけど、なんだったっけ?」
と思いながら釘付けになりました。*

我が家のテレビは大したものではなく
(どちらかというと小さい)
スピーカーもテレビ付属のものなので
ものすごく音が良いというわけではありません。

でも、その歌手の歌う
歌詞に表情があって
メロディーとリズムに躍動感があり
心臓を鷲摑みにする声量に
身動きが取れなくなりました。

本物ってこういうことよね・・・

表現するものにきちんと焦点が合っていて
伝えたいことが率直
確かな技術の上に
その人自身の個性が加えられると説得力が増す

アレコレ小細工しないで
straight forward

清々しい思いが駆け巡りました。


自分の道を愚直に歩いていこう、と
改めて思った夜でした。



*ミュージカル「ウィキッド」より Defying Gravity








2025/01/31
31「ヴァイオリンの乾燥対策」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

お天気の良い日が続いています。
太陽の陽ざしがまぶしい。
朝起きてお天気が良いと
それだけで得した気分になりますね。

しかし・・・乾燥が激しいです。
手荒れ・顔がパリパリ・きっと体の中もカサカサで
水分が足りていないのを感じます。
自分自身のケアは、自分で何とかできますが
さて、ヴァイオリンはどうなんでしょうか?

もちろん乾燥しています。
基本的にヴァイオリン自身は西洋の楽器なので
乾燥したヨーロッパの風土に合わせて作製されています。
乾燥に関してはそれほど神経質に考えなくても良いと思いますが
近頃の日本の気候変化には
ちょっと注意が必要かもしれません。

近年の日本は暑くて長い長い夏。
湿気を含んだ空気、とにかく気温の高い毎日。
楽器も人間もヨロヨロになります。
それから
急激に冬に移行してあっという間に厳冬時期。
この頃は秋という季節がほとんどありません。
降水量も急激に減ってしまう関東地方の気候は
ヴァイオリンにとって過酷な状況です。

私の場合は12月のリサイタルを終えた後は
楽器も私も休養時期のため
細かい状態の把握ができていない場合もあります。


なんだか音がバラバラになっている
カサカサした音がする
???
なんだかおかしい・・・(感覚だけ…)

そんな時はたいてい乾燥していることが多いです。
私の楽器には湿度計がついているので
チェックしながら
適宜加湿器を楽器内に入れています。

以前の私はこんなものを活用していました↓

https://item.rakuten.co.jp/miyaji-onlineshop/sr19-7203/

楽器のエフ字孔から差し込むという
単純な道具です。
  • 3時間くらい水につけておく
  • 内部のスポンジを十分に水で湿らせる(コップに水をためてその中に浸しておく)
  • 外側の水滴をきちんとふき取ってエフ字孔から差し込む
演奏するときには外しますが
そのほかの時に楽器を内部から加湿をしてあげることができます。
しかし
  • 楽器に直接触れるのが気になる
  • エフ字孔が小さすぎて入らない
などの不具合があります。


長女が使っているものがコレ↓

https://item.rakuten.co.jp/mikidj/898775001052/

ジェル状になっているので液だれすることなく
楽器内ではなく楽器ケースの内部にくっつけるタイプなので
安心感はあるかもしれません。



私自身は
もともと楽器に装着してあった加湿ケースを
そのまま利用しています。

楽器自身の耐久力も大きく左右されるかもしれません。
制作されて年数の浅いものは
まだまだ季節の経験が少なくて不安定ですが
オールド楽器は長年の知恵から
楽器自身が順応しているような気がします。


楽器を弾く自分たちが
ヴァイオリンと対話して調整することが大切です。





2025/01/30
30「音楽の道・娘たちの場合」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

我が家には二人の娘がいます。
どちらも音楽の道を修行中です。

さて、生徒さんに対しては辛抱強い私ですが
やはり自分の子どもになると
そうもいかないことは
早い段階でわかっていました。
そのため、娘たちの手ほどきの先生は私ではありません!

長女は半ば私の勉強のためにつき合わせたようなもの。
(初心者さんの指導に詳しいベテランの先生だったので
レッスン方法などを学びたかった)
次女は長女のレッスンに毎度付き合っていたのでその流れで一緒に。
・・・
大きな志があって始めたわけではないので
いつ辞めてもいいよ、というスタンスでした。
音楽家は一家に一人で充分、と思っていましたから。
ただ、レッスンとレッスンの間は私がチェックしなければなりません。
その時は辛かった・・・

音程の悪さにキレること数え切れず
練習を促すのに必死の形相になる(自分の母の姿を思い浮かべながら)
レッスンへの心構えをひたすら教え込む
考えをじっと待つのも、生徒さんと比べて5分の1くらい
早くしなさ~い、と叫ぶのは毎度のこと
・・・
そのほかにも自分の問題も山積。
レッスン料の新札交換に銀行へ走る
自宅練習時間の配分と練習時間に付き合う自分の時間の確保
(自分の練習もしなくちゃならないけれど、日中は確保できないので
ほぼ夜中にキッチンで練習・体力温存)
レッスン時間に間に合うように二人のスケジュール管理
・・・
習い事をするのは本当に大変です。
自分で練習することができるようになるのは小学校高学年くらい。
それまでに整えておけば
その後は少し遠くから見ることができます。
私はわかっているけれど
本人たちが自分で理解できるようになるのは
また別の話。

「お母さんがヴァイオリニストで良いね」
なんていう言葉は、はっきり言って
「放っておいて~」です。

あちこち寄り道しながら
試行錯誤して
ふりだしに戻ったり
モチベーションが空っぽになったり・・・
全然余裕がありませんでした。
・・・
私は娘たちに、
あの頃どんな思いでヴァイオリンを弾いていたのか
怖くて聞くことができません。
でも、未だに弾いているということは
無駄なことに時間を費やしたわけじゃない・・・と思いたいです。
何か学ぶことがあったから
続けているのだと。

学んだことが、ヴァイオリンを演奏することだけではなくても
音楽を通して経験できたこと
社会生活でも、コミュニケーション術でも
歴史の勉強でも、心理学でも良いと思います。


もし娘たちが音楽以外の道を見つけたとしても
その道を極める素地はちゃんと整っていると
自信をもって見守ることができると思います。

自分の人生は自分で舵を握るべし



2025/01/29
29「冬の日の遊び・音」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

陽の光は暖かく感じても
風の冷たさはやはり身に沁みます。

子どものころ、田んぼの近くに住んでいました。
四季を通じて田んぼの表情の変化を見て育ち
今でも懐かしく思い出します。
今住んでいるところも、ほんの5分ほど歩けば
田んぼがありますが
気がついたら畑に変わっていたところが多いです。
お米作りはやっぱり手間暇かかりすぎるのかしら?

私は冬の田んぼが大好きで
よく友達と遊びに行きました。
お互いに持っているお人形が少なかったため
家で遊ぶより
外で飛び回っているほうが楽しくて
次から次へと
日がな一日遊んでいました。

寒い冬の朝、友達と待ち合わせて田んぼに行くと
霜柱が立っているのでそれを片っ端から踏んでいく。
(今思えばよく怒られなかったなぁ・・・)
ガサガサ
ぽこぽこ
ゴボゴボ
ざくざく
霜柱の大きさによって音が違う。

友だちと追いかけっこしながら田んぼを走り回って
飽きてきたら
田んぼに隣接する野原で
セーターに「ひっつきむし」をくっつけて
自作のブローチにする遊び。
冬の陽だまりはほんのりあたたかくて
大きな枯草のドームを秘密基地に
カサカサと枯草を踏みつけて
探検ごっこ。

夕方になってうす暗くなってきたら解散。
家に帰ると母がストーブの上で
干し芋を炙っている。
ジリジリという音を聞きながら
美味しそうな香りがしてきたら食べごろ。
アツアツの干し芋を食べて
ヴァイオリンの練習へ・・・

私の4歳ころの思い出は遊んでばかり。
それも外遊びばかり。

でも、覚えているのは
枯草のぱりぱりする音
遠くから聞こえてくる飛行機の音
霜柱の音
キーンと寒い空気の音など
どれも「音の記憶」です。


今でも夕方になると
ご近所のいろんなお宅から聞こえてくる
お皿のカチャカチャいう音や
ボッと音を立てる給湯器の音や
カラン・・というお風呂の音に
耳をそばだてる私がいます。








<<  <  14  15  16  >  >>