娘たちが幼いころから、コンサートのお手伝いをするように促しました。
1時間のレクチャーコンサートを開催していた時は
受付に立ってニコニコとお客様をお迎えすること、
お客様にアメをお配りすることなどから始まり、
そのうち受付業務、対応、お客様のお席への誘導などの表の仕事から、
ピアニストの譜めくり、
バックステージの業務など、
コンサート全般のアシスト業務をこなすようになりました。
中学生くらいには、ほぼすべてのことを仕切れるくらいになり、
そのうち私よりも機敏に動いて素早い対応ができるようになってしまいました。
姉妹で手分けしてお手伝いすることもあれば
一人だけが全部の役割を担うこともありました。
私のコンサートにはほとんど同行して、
客席で聞いていたり、
お手伝いをすることが当たり前でした。
他の音楽家から
「コンサートの仕事に行こうとすると、すごく嫌がって泣かれてしまう」
といった話を聞くこともありましたが、我が家は「コンサートは家族行事」というような位置にあったように思います。
それには夫の協力が大きかったです。
コンサート会場までの送迎、娘たちの世話、お客様対応など、表や裏で走り回っていましたから。
でもそれも、娘たちが高校生くらいになると役割が減ってきていました。
そのうち、娘たちのコンサートで手伝おうと思っても、逆に足手まといになっていました・・・私も含めて・・・
私の子育て時期は、
娘たち中心の生活ではありましたが、
「どうやったら自分が音楽家として動きやすくなるか」
ということを常に考えていたかもしれません。
それは、その後の私を助け、さらに娘たち自身にも役立つことだったようです。