こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。
昨日は弦が切れた時のお話をしました。
その後、気になる他の弦も替えました・・・
汗だくになりながら・・・
本番が近づいてくると
耳が敏感になるようで
自分の弾いている音に妙なこだわりがでてきます。
「もっときれいな深い音は鳴らないものだろうか」
「なんでこんなところで雑音がするんだろうか」
「A船とD線のバランスが悪いのはどうしたものか」
あれこれ考えて
最終的には
「弦を変えた方が手っ取り早い・・・」となることが多いです。
私の場合は
少なくとも本番1週間前までには替えるようにしています。
なにせ、不器用なものですから・・・
私が弦を替えることで
何か不具合ができて、
自力でどうにもならなったときに
1週間あれば、楽器職人の元へ駆け込むことができます。
過酷な夏の暑さ、湿気、汗という環境に耐えて
本番を控えた私のメンタルを支えてくれる楽器。
17歳から共にしているおばあちゃん楽器ですから
繊細な部分もありますが
どちらかといえば順応性が高くて
頼りになる存在です。
「ま~た、そんな無茶して~勘弁してよ!」と
文句を言われているような気がするときは
「ごめん、ごめん、でも何とかよろしく~」
「え~ん、どうしよう~」と泣きそうになる時は
「まぁまぁ、なんとかなるからまかしとき!」と
安心させてくれます。
弦を替えるときも
「気ぃつけなさいよ~。ほらほら、しゃんとしなさいよ~」と
言われているような気がしました。
楽器との協働。
本番に向けて、更に会話を増やしていきたいものです。