こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。
ようやく涼しい風を感じられるようになりました。
日中はまだまだ暑いし
ヴァイオリンの練習するときにエアコンはマストですが
その他の時間はなんとか凌ぎやすくなりました。
ちょっとした変化で
季節を感じる「感覚」は敏感でありたいものです。
- 陽ざしのぬくもり
- 光と影の陰影
- 地面のあたたかさ
- 雲の流れ
- 季節の香り
小さな変化はそこら中に転がっています。
あそこにも、ここにも・・・
私たちはただ気がつかないだけです。
時間に追われるように暮らしていた時は
たくさんのタスクをこなすことに喜びを感じ
効率よく過ごすことが第一で
無駄がないように気を配っていました。
今も時間を無駄に過ごすことには抵抗があります。
ただ、少しだけ変化したことと言えば
無理がきかないことでしょうか。
心や身体が異変を察知する能力が
以前よりも研ぎ澄まされて
「これ以上はNGだよ」と
アラームを鳴らす機能が的確になりました。
無理を重ねて、万が一、自分が壊れてしまったら・・・
自分自身が落ち込むだけではなく
他の人に迷惑が掛かってしまう・・・
冷静に判断する能力が
芽生えてきています。
それは怠惰でもなく
諦観でもなく
人生を降りることでもなく
自分の内側をみるクセがついただけ。
自分の演奏にも変化の兆しはあります。
自分を追い込んで
がむしゃらに弾く自分も好きですが
ちょっとだけ遠くから
自分の姿を俯瞰して
「おや、この先の事を考えたら
このあたりで少しリラックスしておいた方が
最後まで走り切れそうだぞ・・・」と
演奏をコントロールすることができるようになりたいものです。
それは手を抜いているのでななく
賢く演奏を冷静に判断する能力だと思っています。
余裕のある人は
立ち居振る舞いも静かです。
目指したい自分の像が
少しずつ、少しずつ形が明確になってきているのを感じます。
おそい・・・と牛歩の自分を情けなく思いながらも
諦めない自分も良いものだ・・・と慰めています。