連休中に
久しぶりに女流作家森瑤子の作品を読みました。
森瑤子作品は私が大学生の頃、好んでよく読みました。
おしゃれで大人の世界で、すごく憧れました。
でも、ちょっと寂しそうな女性の主人公が多かったので、
一人で生きていく女性は強くないとダメなんだなぁと思っていました。
私には森瑤子さんの経歴も目を引きました。
芸大のヴァイオリン科卒業だったこと。
音楽家という道を歩いていたという衝撃と、
それでも文字を紡ぐ作家になるという潔さ。
でも、その陰に見え隠れする寂しげな表情は、
晩年の病気だけのせいではなかったと思います。
私が彼女から学んだことは
「結婚しても自分の世界を持つこと」
「大人と子どもの世界をきちんと分けること」
「夫をパパと呼ばないこと」
「愛情表現をきちんとすること」
未だに頑なに守り続けていることです。
彼女は52歳で亡くなりました。
とてもショックでした。
私はみっともなくとも、ヴァイオリニストの道を選びました。
森瑤子さんが、彼女の美意識にはそぐわなかった音楽家の道。
とても納得します。
彼女の60代、70代の作品を読んでみたかったです。
あの作品の主人公たちは、その後何を思い、何をつかんだのだろうかと想像します。