こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。
練習に関する話題は尽きませんね。
今週は練習についていろいろとお話してみましょう。
「練習は嫌い」
「子どもが練習をしてくれない」
「どうやったら練習が好きになるのか」
「効率の良い練習方法を教えてほしい」等々
プロの私でも教えてほしい内容です。
効率よく弾けるようになるのであれば・・・
苦も無くスラスラ楽譜が読めるのあれば・・・
間違いなく音程がきちんと合うのであれば・・・
凡人の私には練習しかない、とあきらめて
毎日、楽器ケースをそろそろと開けながら
ゆっくりとヴァイオリンを取りだし
弓を適切に張り
松脂をつけて
楽器を構えます。
…と、ここまでの動作、あなたは無意識にできますか?
そう、ヴァイオリンを始めたばかりの子ども(大人)は
ここまでの道のりも一苦労なのですよ。
私がピアノに憧れた一つの理由として
「ピアノのふたを開けたらすぐに弾ける」という
単純動作が好きだったことが挙げられます。
しかし、ヴァイオリンは弾けるようになるまでの状態が遠い。
乱暴に扱うと簡単に壊れてしまうので神経を使う。
私の生徒さんには
「まず楽器に慣れることを習慣にしてください」
と言って、
毎日楽器ケースを開けて
ヴァイオリンを弾ける状態になることを練習課題にしています。
そして、どんなに小さい子どもでも、
【自分で】その準備をするように伝えています。
決して親が先回りして用意しないように。
もちろん、親が横について見守ることは必須ですが
時間がかかるから、と親が手を出すことはご法度です。
それが約束できない小さなお子様のレッスンはお断りしています。
【自分で自分の楽器を準備する】
それも練習なんです!
レッスンに来るときも、楽器は自分で持ってくるように伝えます。
お母さんが大事そうに楽器ケースと楽譜カバンを抱えて
子どもが手ぶらで歩くなんて・・・NGですよ。
もちろん、人込みや電車内はお母さんが代わりに持っていても良いです。
でも、先生のお宅の前で子どもに持たせましょう。
私の母は、家を出てバスに乗るまで私に楽器を持たせ
道中は母が楽器ケースを抱えて電車に乗り
先生の玄関先で私が再び持つ、ということをさせていました。
家を出てからバス停まで、なぜ自分で持たせたか?
近所の人に「親がやらせている感」とみられないため、だったらしいです💦
私自身は「ヴァイオリンを習っている特別感」だけを頼りに
意気揚々と楽器ケースを持っていました(単なるミーハー)
今は良いですね。
肩に背負えるタイプのものが増えています。
私の時代は取っ手を持つタイプか、片方の肩に掛けるタイプのものしか無かったので
楽器ケースは本当に邪魔でした…
50代の今、軽くてスタイリッシュな楽器ケースに巡り合って
移動が楽になりました💛