こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。
子育ての時期を経て、少し時間の流れが緩やかになりました。
【頑張りどき】って誰にでもあると思います。
とにかく時間がない、時間に追われる、細切れの時間を日々に詰め込む。
そんな中で、私の場合は何を削るかを一生懸命考えました。
睡眠時間?
自分の時間?
練習時間?
それぞれのタスクに合わせて工夫しました。
私が唯一譲れなかった時間が「自分への時間」
その定義は様々ですが、私にとっては「現実逃避できる時間」でした。
ほんの少しのことですが、私にはとても大切なことでした。
その時間を取ることができれば、どんなに時間が迫ってきてもあわてる必要がありません。
自分の時間を取れなければ、予定を削除すればよいだけですから。
そして、自分が手に負えないことは、必要のないことなのですから。
すべてを手の内に入れて生きることはできません。
その時自分が必要としていること、自分が必要とされていることを黙々とこなせばよいことです。
私は二度目の【頑張り時】のピークを少し過ぎたころに、
ぷつり、と音を立てて振り子が切れました。
極限まで振り切って、振り子がどこかへ飛んでいってしまいました。
徐々に緩めていくはずだった振り子。
その準備はしていたはずでしたが、振り子自身が耐えきれなかったようです。
あてもなく、ユラユラと漂った2年間。
振り子を修復して、部品を取り換えて、ねじを巻いて・・・
動き出すにはもう少し時間が必要なのかもしれません。
私は時間が好きです。
誰にでも平等に与えられる1日24時間。
でも、公平ではないのです。
え?どういうことかしら?
そう思われたら、私と一緒に「時間」について考えてみませんか?
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。
【大人のための 絵本コンサート】ご案内です
ご案内
2025年5月24日(土)14時開演
市川文化会館ローズルーム
(都営新宿線本八幡駅A3出口・JR総武線本八幡駅南口より徒歩10分)
ずっと温めてきた企画を本格発進させます。
絵本を朗読しながら、インスピレーションを受けた曲を演奏します。
じっくりと言葉の世界に浸りながら、音の息遣いにも耳を傾ける時間。
豊かな時間を皆様にお届けしたいと思っています。
娘たちが小さいころから、寝る前の読み聞かせをしてきました。
『いない いない ばぁ』や『ぐりとぐら』などの有名な絵本から、
『ちいさいおうち』『おしいれのぼうけん』などの長い物語まで娘たちとご案内ん楽しみました。
寝る前のひと時
「さぁ、今日は何を読む?」
と聞くと3冊くらい抱えて持ってくる長女。
次女の時は、長女が張り切って読み聞かせをしている横で爆睡していました。
私が読むときもあれば、夫が読んでいるときもありました。
夫の読んでくれる『おへんじください』(作・山腋恭 絵・小田切昭 偕成社)は秀逸で、
私も娘たちと一緒に楽しんで聴きながら笑っていた大切な思い出です。
私の場合は自分が眠すぎて、どこを読んでいるのかわからなくなることが多かったです。
半分寝ていて、わけのわからないことを口走っていることが良くありました。
同じ行を何度も読んでいるなんていうことは数知れず・・・
その後小学校での読み聞かせボランティアに誘っていただき、
月に一回程度、様々な学年にお邪魔しました。
どんな本がいいかな、と選ぶ時間が楽しかったです。
娘たちが小学校になっても読み聞かせは続けていましたが、
そのうち時間に追われるようになり、それぞれ自分で本を借りてくるようになりました。
今でも二人とも文字を追うことは好きで、私の選ぶ本が届くのを心待ちにしてくれています。
「絵本の世界と音楽の世界を融合できたらいいなぁ」と思ったのは、読み聞かせボランティアをしていた時の先輩ママさんの言葉でした。
「絵本の読み聞かせに音楽があったら素敵よね~」
という言葉になるほど、と思いました。
それからどんな本が良いのか、どんなふうに音楽を入れたらよいのか、頭の隅にいつもありました。
オーケストラの音楽がついた絵本コンサートを聴きに行ったりもしました。
でも、私が思うコンサートとなんだか違う。
子どもたちともっと距離が近い方がいいなぁ。
絵本も朗読してもらうのではなく、自分で読んだ方が見ている人も飽きないかも?
ようやく試演として開催できたのが2024年秋。
これから本の種類を増やしたり
演奏の編成を変えて大切に育てていきたい企画です。
今回は日々の出来事に追われている大人向けに、
ホッとする時間をお届けしたいと企画したものです。
絵本という、忘れかけていた世界に改めて浸ることによって、
硬くなりがちな自分の心をやわらかくして
ホッとしていただくことができればと思います。
企画に賛同してくださったピアニスト・川元真里さんと共に、
大人に向けた贅沢な時間をご一緒できればと思っています。
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。
今月は札幌北一条教会での昼休みコンサートに出演します。
今回はヴァイオリン無伴奏曲が中心のプログラムですが、
バッハの『憐れみたまえ、わが主よ』はオルガンと演奏します。
この曲はバッハの有名な【マタイ受難曲】のなかの1曲です。
【受難曲】とは、イエス・キリストが、
自分が十字架にかけられるであろうことを予言するところから、
捕縛、裁判、十字架への磔、死、墓の封印までの物語を、
聖書に基づいて福音史家(この場合はマタイ)の語り、
登場人物の役を歌手が、
群衆役を合唱が受け持ち、
背景やその場の効果音をオーケストラが担当するという壮大な音楽劇です。
イエス・キリストの最後の1週間の出来事を3時間で追体験するというもの。
イエス・キリストが次々と、
弟子たちの裏切りや弟子としてのあるまじき行いを予言し、
うろたえる彼らを深い慈しみの目で見つめている。
その中の一つの出来事がこの「憐れみたまえ、わが主よ」。
逮捕されたイエス・キリストのことを、
一番弟子であるペトロが三度もイエスを知らないと言う。
言った直後に鶏が鳴き
「あなたは鶏が鳴く前に私を三度知らないというだろう」という予言に対して
「そんなことはない」と言い切った自分の行いに気づいて深い後悔と悲しみに打ちひしがれる場面。
原曲ではアルト歌手のアリアとして歌われます。
オーケストラの悲しみに満ちた音色がペテロを包む後悔の念を表現し、
ヴァイオリンソロが歌に寄り添うように、相槌を打ちながら慰めている様子が表現されます。
この曲のヴァイオリンソロパートは、
コンサートマスターのオーディションで審査されることも多く、
私もよく勉強しました。
歌手の息遣いに合わせて演奏することや、
その場面のイメージをより明確に伝える役割は難しいですね。
今回はオルガンがアルト歌手のパートを演奏するので、音作りも楽しみです。
教会でのコンサートは、コンサートホールとは違った魅力満載です。
今回のように聖書に基づいた曲がある場合は、
事前の予備知識がほんのちょっとでもあると、
より楽しく聞けるのではないかと思います。
今年の復活日は4月20日。その前の1週間が受難週です。
【マタイ受難曲】より「憐れみたまえ、わが神よ」日本語歌詞
憐れみたまえ、わが主よ
私の涙のゆえに
心も目も
あなたの前で激しく泣いています
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。
娘たちは二人ともいま、海外生活1年半を過ぎたところです。
長女は短期ではありますが、
プロオーケストラのインターンとして働いています。
拠点としている場所から列車で3時間のところにあるオーケストラのため、
仕事のプロジェクトごとにウィークリーマンションを借りているので、
お給料のほとんどを使ってしまいますが、
経験と勉強のためと割り切っています。
現地のオーケストラ働けることは貴重です。
まだまだ偏見や差別が漂い
外国人という危うい立場も含めて
現地で働けるというのは覚悟も必要です。
たとえ補給人員だとしても
正当な権利を主張するときも必要です。
そんな経験が次の経歴へとつながっていくことは確実です。
長女は現代音楽が得意なので、そちらの方面も模索中です。
幸いなことに演奏機会が巡ってくることも多く、
任される曲や役職も増えてきている様子です。
これも地道に愚直に、
目の前のコンサートに手を抜くことなく
最高の本番へと導いていく努力を重ねたからだと思います。
長女の考えで、この先どんな決断をしていくのかを楽しみにしています。
次女は未知数のことが多くて、私自身も次女と一緒に学んでいる最中です。
まずは大学課程を卒業することを目標に進んでいることだけが確実なことです。
この先、修士課程に進むのか、
住む場所を変えて別の道に進むのか、
本人自身もまだわかっていません。
大学2年目は思ったよりも時間がタイトで、
自分の練習時間を削ってオーケストラや室内楽のプロジェクトに参加しなければならず、
しかも自分の居住地から離れた場所へ通うという移動のストレスも相当だったようです。
買い出し・料理・洗濯・掃除などの生活維持もしなければならず、
そんな話は夫が相談にのることができたのに、と思うと切ない気持ちにもなります。
でも、状況は違えども長女の時も様々な可能性を秘めて道を進んでいたわけですから、
次女もしっかり考えて自分の道を見つけていくに違いないです。
これからのことを安易に語ることは控えた方が良いでしょうね。
ついつい、先を急いで余計な心配をする親心。
改めないといけないなぁ、と思います。
https://ameblo.jp/fran-violin/
娘二人の悲喜こもごも
生活や成長については、
今後も(気が向けば)
お伝えしていきたいと思います。
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。
長女はドイツ語圏の大学院、次女はフランス語圏の大学に通っています。
二人とも英語が第1外国語、独語・仏語は第2外国語です。
母国語からかなり離れた言語なので、とても苦労しています。
特に長女はかなりの時間を英語に費やしたので、
しっかりと英語脳ができあがってしまっているので、
ドイツ語の言語構成を操るのが難しいようです。
それでも、大学の入学規定として
ドイツ語能力B1のレベルを取らなければならず、
苦労して勉強していました。
ドイツの音楽大学は言語に関しての規定がとても厳しくなって、
B1もしくはB2相当の能力が必要不可欠です。
入学してから外国人のためのドイツ語クラスを受講し、
資格試験のサポートするシステムがあり、
長女はここでも上手にコミュニケーションをとりながら勉強をしていました。
ただ、英語ができれば生活そのものに大きな支障はないので、
長女の場合は英語を主軸にして
ドイツ語でも一般会話ができるくらいのレベルアップを目標にしています。
(契約関係や役所関係は英語で交渉といった感じ。双方が外国語になるのでお互い慎重に話すことになるので、誤解を避けられる)
次女は仏語で大学の講義を受けなければならないので、
仏語の言語能力強化が必須です。
英語よりも仏語に力を入れて暮らしているので、かなり上達したと思います。
こちらも大学入学までに取得しなければならないレベルがありましたが、
日本の学校の授業だけでは追いつかず、
語学学校のプライベートレッスンなどで補っていました。
次女は一度も仏語が難しいといったことはありませんが、
フランス人との会話は難しい・・・と言っています。
もしかしたら相手によってなのかもしれませんが、
会話内に哲学や思想、神話の話が多くて、
日本の古事記や歴史、雅楽などの知識を尋ねられると途端に話が途切れてしまうのが悔しいと言っていました。
なるほど。
海外に住むには日本のことを知っていなければならないのは当たり前です。
当然のように、住んでいる都市の人口は尋ねられますし、
文化や歴史についての見解はよく聞かれる話題です。
1年目は次女のために哲学の本(初心者用)や、
フランス語会話(中級くらい)の本をせっせと送付しました。
音楽教育も日本との違いは歴然としていて、
次女はそれゆえの苦労をしています。
(日本の音楽教育は固定ド音。フランスは移動ド音。
絶対音感の音楽家に相対音感でソルフェージュの授業を受けるのは辛い・・・)
思想の違い、
文化の違いを実感しながら、
まだまだやわらかい自分の音楽を、
異文化の中で模索していく作業は、
思っている以上に難しいと思います。