こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。
ヴァイオリンの先生として私は厳しい方かもしれません。
弾ける、弾けないという指導よりも
お行儀や態度、道具への丁寧さを求めます。
「ヴァイオリンは自分で持ってレッスンに来ましょう」
「脱いだ靴は自分でそろえましょう」
「楽譜は丁寧に角をそろえて譜面台におきましょう」
「ヴァイオリンは丁寧に扱いましょう」
「先生が話すときはきちんと先生の顔をみましょう」
「先生が話し始めたらすぐに弾くのを止めましょう」
「レッスンのはじめとおわりにきちんと挨拶しましょう」
「レッスン料は生徒が自分で御礼とともに先生に渡しましょう」
「玄関でのさよならのあいさつはしっかりとしましょう」
生徒さんはもちろんのこと、その親御さんにもきちんとした態度を求めます。
え~・・・メンドクサイ・・・
そう思いますか?
でもこれって、普段の生活でも必要なことですよね。
社会生活の基本的なことばかりをレッスンに置き換えているだけです。
一見当たり前に思えるような事でも
流れるような動作になるまでには時間がかかります。
でも、覚えてしまえば様々な場所で応用が利きます。
そして、自信になるのです。
どんな緊張する場所に行っても、同じ手順であれば安心できる。
たとえ国を越えて海外に出ていったとしても通用します。
芸事は型から学ぶ
基本がしっかりとできていれば
その後は自在に自分を変化させることができます。
私の生徒さんは、初めは驚くものの
だんだんと習慣化されて
当たり前のように落ち着いたレッスン受講態度になっていきます。
始めはできなくて当たり前。
でも、レッスンに通うことによって徐々にできるようになっていきます。
子どもはもちろんのこと、大人でも同じことです。
ヴァイオリンを弾くことだけが目的ではないレッスン。
ヴァイオリンとともに豊かな人生を歩むお手伝い。
そんな先生になろうと改めて思っています。