塚本香央里 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
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2025/04/21
111「時間を使い切るって大切なこと?」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

人にはそれぞれ、人生のステージがあると思っています。

私を例にとってみれば、

学生時代、留学時代、オーケストラで働いた時代、結婚生活、子育て期、自分探し期、コロナ禍、父の介護、今現在・・・。

この先もステージは続いていきます。

期間の長短はありますが、私自身はそのステージをそれぞれ無我夢中で過ごしました。

その時の自分に最適な生き方を的確に選択するにはコツが必要です。

私はそのコツをコロナ禍で学び、

その後のとんでもない時期を生き延びることができています。



その方法は、時間を味方につけることだと思っています。



  • 自分らしく生きるには何が必要なのか?
  • 何が不要なのか?

人のまねをしても、自分に本当に合わなければ不要なものです。


時間は平等に1日24時間。

でも、公平ではありません。

そう、自分の采配で24時間をコントロールすることができるのです。


  • 暇にすることも可能。
  • 充実させることも可能。
  • 自分を苦しめることも可能。
  • 自分を労わることも可能。

時間は使い切らなくてはいけないわけではありません。

「時間は使い切らなきゃ」

その考えが、もしかしたら自分を苦しめているかもしれません。


自分では効率よく時間を使っているつもりが、もしかしたら時間にコントロールされているかもしれません。


「時間」は人生のステージによって使い方を変えることができます。

ご一緒に考えてみませんか?




2025/04/20
110「鐘の音」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

今日はキリスト教の3大行事といわれる復活日。
イエス・キリストが十字架にかけられて3日目によみがえったといわれる日。
先週の日曜日から始まった受難週を経て、今日は喜びに満ちた日として教会員としては少し気持ちが華やかになります。
私はちょっと事情があって、あまり晴れやかな気分にはならないのですが・・・多分きっと永遠に。

復活日は移動祝日なので、毎年変わります。

今年は遅い方です。

来年は4月5日とのこと。

春を祝うには良い時期になりますね。


遡って受難の金曜日。

長女との電話を終えようとしたときに、ふと思い出して

「そうだ、今日は受難の金曜日だから昼の12時になったら教会の鐘が鳴るよ」

と言いました。

「あら、去年は気がつかなかったけれど、後で聞こえるかどうか耳を澄ませてみるね」

といった数分後、長女から

「鐘の音が聞こえたよ」

というメッセージと共に動画が送られてきました。


画面に耳をくっつけながら聴く教会の鐘の音。

生活のなかに響く音を聞きながら、

「あぁ、彼女たちはこの音の聞こえる中で生活をしているのだ」

と改めて異国に住む娘たちの姿を思いました。

自分がその昔に聞いた、あの弔いの鐘を

今、聞いている娘たちがいる。

場所も年齢も時代も違うけれど、

変わらずに鳴っている鐘の音。


あの時の自分と、娘たちの姿がオーバーラップして

不思議な気持ちを彷徨った

この数日でした。






2025/04/19
109「子育て期は時間がない?」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

子育て時期は確かに大変でした。
私自身は手抜きの家事であっても
掃除・洗濯・買い物・お弁当作り・保護者会・アイロン・・・・
果てしない雑用は押し寄せてきます。
娘たち二人の習い事・勉強・練習時間の采配・・・

時間がない

そう思っていたかもしれませんが
私自身は
「多分、今が頑張りどき」と思っていました。
先輩ママたちが
「子育てってあっという間なのよ」という言葉を
「今・その時しかないことを見逃さないでね」というメッセージとして
受け取っていました。

体力も気力も、頑張って少し無理のできる30代~40代。

時間をパズルのように組み合わせて
走り回っていることの多かった時期。
ただ、不測の事態が起きることも多々あったので
ご迷惑をおかけして落ち込むことも多かったです。
活動範囲を狭めて
自分だけで対処できることに集中してみたり
それでも自分自身が追いついていけなくて
不本意な出来になってしまったことも
少なくはなかったです。

今子育てで頑張っているお母さん。
ヴァイオリンを頑張っているお子さんとともに
時間との付き合いかたに困っていらしたら
「時間をコントロールするにはどうしたらいいのか?」
ご一緒に考えてみませんか?




2025/04/18
108「コンサートのアシストは家族全員で」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

娘たちが幼いころから、コンサートのお手伝いをするように促しました。

1時間のレクチャーコンサートを開催していた時は

会場のセッティングからコンサート運営まで一人で担っていました。
そのため、家族のお手伝いは必須。
もちろん、娘たちの手も借りました。

受付に立ってニコニコとお客様をお迎えすること、

お客様にアメをお配りすることなどから始まり、

そのうち受付業務、対応、お客様のお席への誘導などの表の仕事から、

サウンドチェックや

ピアニストの譜めくり、

バックステージの業務など、

コンサート全般のアシスト業務をこなすようになりました。


中学生くらいには、ほぼすべてのことを仕切れるくらいになり、

そのうち私よりも機敏に動いて素早い対応ができるようになってしまいました。

姉妹で手分けしてお手伝いすることもあれば

一人だけが全部の役割を担うこともありました。


私のコンサートにはほとんど同行して、

客席で聞いていたり、

お手伝いをすることが当たり前でした。

他の音楽家から

「コンサートの仕事に行こうとすると、すごく嫌がって泣かれてしまう」

といった話を聞くこともありましたが、我が家は「コンサートは家族行事」というような位置にあったように思います。

それには夫の協力が大きかったです。

コンサート会場までの送迎、娘たちの世話、お客様対応など、表や裏で走り回っていましたから。

でもそれも、娘たちが高校生くらいになると役割が減ってきていました。

そのうち、娘たちのコンサートで手伝おうと思っても、逆に足手まといになっていました・・・私も含めて・・・



私の子育て時期は、

娘たち中心の生活ではありましたが、

「どうやったら自分が音楽家として動きやすくなるか」

ということを常に考えていたかもしれません。


いただいた演奏機会をきちんとこなすこと。
自分で企画運営して演奏機会をつくること。
自分の技術をゼロにしない努力。
自分だけではできないことを、頼れる人に任せること。

それは、その後の私を助け、さらに娘たち自身にも役立つことだったようです。




2025/04/17
107「子どもが赤ちゃんのときの練習方法」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

キッチンは私の練習場所でした。

昼間のキッチンは娘たちのために食事やおやつを作り
夜になるとヴァイオリンのケースを広げて
特大の消音器をつけて練習。

長女が赤ちゃんの時は
ベビーベッドの横にモニターを置いて
フェッ、フエッとぐずりだす声が聞こえると
楽器を置いて2階へ飛んでいき
しばらくなだめてから戻ってきて練習。

細切れの練習しかできないので
弾けない場所を頭に入れて
どのように練習するかを常に考えていました。
  • メトロノームと一緒に練習する。
  • 左手を中心に8小節だけ反復練習する。
  • 右手の運弓を確認(移弦やとばしの場所など)
音程の練習がなかなか大変で
消音器をつけていると微妙な音程がわからなくなって苦労しました。
スケールの練習も2オクターブくらいをひたすら弾くばかり。
重音の練習も音程がわかりにくくてあまりできませんでした。
通算で1時間も弾ければ良い方でした。

通しで練習したいときは
休日などに娘たちを夫に託して
3時間くらいの間に弾きまくる・・・
やっと時間ができても
体力・気力が続かなくて
へたり込むことも多かったです。

キッチンで練習するときは
カレーやシチューを煮込んだり
当時は味噌づくりもしていたので
大豆を茹でていました。
日々の作り置き、お弁当の下ごしらえなども。
短い練習を終えると
本当だったらビールかワインでも飲みたいけれど
そんな気力もなく布団に倒れ込むような日々。

その時は
「弾くのをやめてしまったら、戻れない」という
悲壮感が漂っていたかもしれません。
私は自分が怠け者だということは自覚しています。
弾かなくなってしまったら
そのままヴァイオリンを手に取らなくなってしまうかも・・・
そんなこともあり得ると思っていました。

ちょっとでも弾くことを目標に
演奏機会をいただければ
なんとか全力で弾くことに集中しました。
演奏技術的には
衰えてしまったところもあるかもしれません。
でも、ずっと休まずに続けてこれたことは
私の誇りであり
家族の協力のおかげだと感謝しています。


今ではすっかり座らなくなった
キッチンのアイランドに備え付けてある高椅子。
実家の自分の部屋から持ってきた椅子なので
もう、すでに35年以上の相棒。
夫が夕食を食べる
私が一人で昼食を食べる
娘たちが朝ごはんを食べき
思い出の多い
ずっと記憶に残る家具の一つになりました。




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