塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
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123「家族に集中する時期もあっていい」

2026/05/03
123「家族に集中する時期もあっていい」

こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

 

【1時間の音楽紀行】プロジェクトが終了してからも、隙を見て様々な場所でレクチャーコンサートを続けていました。

お声がけいただいて、ジャズピアニストとのコラボコンサートを定期的に開催して、新しい音楽作りを経験することもできました。少し雑談的なお話が好評で、トークスキルはその時にだいぶ上達しました。クラシックにも理解があり、私にたくさんのチャンスを手渡してくれました。スタンダードジャズもだいぶ覚えましたが、記憶に定着するのが難しくて・・・苦労しました・・・。ジャズを本業にしている方の記憶力と瞬発力、経験に裏打ちされた幅広い即興力に圧倒されるばかりでした。
ジャズも楽しいけれど、やはり私はクラシック音楽家としての活動の方が好きでした。安心して演奏できること、自信をもって提供できること、弾いていて楽しいことが、私にとってはクラシック音楽でした。

レクチャーコンサートを定期的に開催する機会を失ったことはとても残念でしたが、それも私にとっては家族に集中する良い機会でもありました。私は音楽家でもありますが、家庭の一員でもあります。私にとって演奏も大事ですが、やはり家族が第一。家族との時間は刻一刻と変化して、時に見逃してしまうものでもある、ということをわかっていました。気質の難しい長女との確執も、競泳生活で忙しい次女のサポートも、レクチャーコンサートをお休みしたことで、心置きなく家族へと自分を集中させることができたと思っています。今、その時に自分が何に集中すればよいのか、ということを学んだ大切な時期でした。

自分で企画して運営するレクチャーコンサートは、時間も労力も膨大です。他の人とのコラボコンサートは、重荷が半分ずつになるので少しだけ気持ちに余裕ができたことも正直な気持ちでした。

自分のできることを、無理なく進めていくこと。

そう思いながらも、12月のリサイタルをレクチャーコンサートに変化させていくことにしました。それまでの小さな空間、私の肉声、お客様と空気を共有しながらお話しして演奏していたことを、大空間で行うのは全く違う感覚でした。マイクの使い方から話すスピード、遠くに感じるお客様との距離感を測りながら進めていく作業は思ったよりも大変でした。どのタイミングで話をするのか、伝えたいことは何か・・・考えることが倍以上に増えたような気持でした。

その頃には、お話付きのコンサートは当たり前のようになり、楽しいトークとハッとするようなパフォーマンスを披露する演奏家がたくさん登場して話題になりました。舞台と客席が一体になるようなコンサートが増えてきました。

私のお客様もずいぶん慣れてきて、年に1回のリサイタルを楽しみにしてくださる方が増えました。