5月の積読状況。
今月は長いゴールデンウィークを過ごして、ひとり合宿をしてみたり、放置していた作業を進めてみたり、準備することも多かったのでなかなか本を読む集中力がありませんでした。それでも、ずっと読み進めていた本が読み切れたり、今まで読んできた本とのつながりができて、理解できることが増えたりしたので、とても有益な読書月間だったと思います。
この数か月、積読日記(というようなメモ)をつけてみて気がついたことは「強制的に読む時間を取らないと読書から遠ざかる」ということ。当たり前のことですが、本を読むって時間がかかります。特に私は本の内容に没入してしまうので、気になることがあると落ち着かなくて、文字に集中できなくて遠ざかってしまう。
そして私はアレコレ思考が飛ぶので集中力散漫になりがちです。ペース維持できる本と、頑張らないと読めない本があるので、何冊かを手元に置いておくと良いことにも気がつきました。
また、見えるところに本を置いておくことも大事。出かける時にもサッとカバンに入れられるようにしておくことも、本から離れない工夫です。
以前は文庫カバーを愛用していたのですが、近頃はカバーを外してそのまま読むスタイルになりました。その方が荷物が軽い・・・だれも私が読んでいる本に興味を持つ人はいないので(笑)電車移動時間を楽しんでいます。
ちょっとした工夫で、毎日の生活が有意義になる。
自己満足が暮らしを豊かになっていく。
余裕のある人になると、周りに波及していく。
その実感が確かにあります。
5月が終わりに近づいてきました。
ふと外へ目をむけると、木々の緑が深い色になっています。あくせく暮らしていると、周りの色が見えなくなっていることがあります。
お花のサブスクを始めて3年が経ちました。
初めた理由は亡き家族のために、いつもお花が欲しかったからです。その頃は買い物へ出かけてもお花を買う余裕がなく、写真の前が寂しくなっていくのを悲しい気持ちで眺めていました。お花屋さんの華やかな雰囲気にそぐわない自分の心の色と、乖離を感じていたのかもしれません。お花を選ぶということも放棄したいような・・・。そんなとき、SNSで流れてくるお花のサブスクを知って、それぞれの月命日に合わせて注文することを思いつきました。これで安心して自分の作業に没頭できる・・・お花屋さんで寂しい気持ちにならなくて大丈夫、とホッとして嬉しい気持ちになりました。
季節によってアレンジされて贈られてくるお花たちは、いつも生き生きとしていてエネルギーをもらうことができます。悲しい気持ちはそのままでも、そっと寄り添ってくれるお花たちにどれだけ助けてもらったことか。そして、その気持ちが自分自身を思いやる気持ちへと静かに変化していくことの安堵感。「大丈夫。安心して生きていて良いんだよ」と伝えてくれる花の命に、いつも感謝しています。
その後はサイズを替えてみたり、配達回数を制限してみたり、色々と試しながら今の方法に落ち着いています。お花だけを見つめていた時期から、今は少し外の緑をゆっくり見つめる余裕ができました。駅まで歩く途中の木々の移り変わり。季節によって変化する緑の色。
ずっと同じことを続けるだけが良いわけではなく、その時の気持ちや状況によって変化することも大切なことだと気づかせてくれました。
それらが、私の音楽の核となって表現できたら・・・といつも願いながら音を紡いでいます。
アンゲラ・メルケル
ドイツの第8代連邦首相。在任2005年11月から2021年12月。ドイツ史上初の女性首相。
彼女の執筆した「自由(FREIHEIT)」を読了。
上下巻約800ページ。はぁぁ…長かった。単行本なので移動中に読むには重たすぎて、2か月くらい机の上に鎮座していた。途中で色々な本に寄り道しながらだったが、最後は一気読みだった。
私は父の仕事の関係で西ドイツに住んでいた1970年代後半。当時のドイツ連邦首相はヘルムート・シュミット氏だった。ドイツ人らしい顔つきで、いつもテレビに映っていたので馴染みがあった。ドイツ語も分からないし、ましてや政治なんてチンプンカンプンだったが、SPDという政党とシュミット氏の顔はその頃の思い出に鮮やかに巡ってくる。その後、CDUという政党のヘルムート・コール氏が首相になったけれど、その頃には日本に帰国していて、私の関心は日本の事になってしまったので記憶の彼方へ追いやられてしまった。その後、ドイツは東西ドイツ統一という、一夜にして劇的な変化を迎えた。その直後、私は留学するのだが、その前後はずっとコール氏が首相だった。彼は1982年から1998年までの16年もの間、ドイツ連邦首相として政治を推進してきた。その後政党はSPDに移ってゲルハルド・シュレーダー氏になり、2005年にアンゲラ・メルケル氏が首相となる。私自身はその頃、正直に言えばあまり興味がなくて、メルケル氏の存在はもっと後になって注目したくらいだった。だから、今回この本を買った理由の一つとして「2000年からの20年間、世界で何が起こっていたんだろう?」という基本的な、私の知識の空白を埋める格好の情報源になったことは否めない。2001年9月11日の事件から、リーマンショック、アラブの春や福島原発、ロシアや中国の台頭などをひとつひとつ調べていくのは骨が折れる。メルケル氏はまさにその時、ドイツの政治家としてそれらを見つめていたことになる。各国の首相たちも、あぁ、この時にこの人がいたんだ!こんな会話をしていたのか!と改めて私の記憶をアップデートする役割にもなった。
もちろん、政治的な物事は一つの視点からだけ見るのは危険だ。多角的に、各所からの視点は必要だが、私のような一般人には政治の駆け引きは当事者ではないので客観的に見ることができる。それが読書の楽しい一面である。
膨大な資料を時系列、または事柄によって分別しながらメルケル氏の足跡をたどるのは、読者としても骨の折れるものだ。土の時代から風の時代への変化期は2000年から始まり、20年以上も確実に政治の世界を吹き荒れて、時代が移行した今なお風は収まる気配がない。
そんなことを思いながら、執筆された時期と今では、また時代が進んでいることを痛切に感じた。
昨日はキリスト教において記念となる精霊降臨日(ペンテコステ)でした。
ペンテコステとはギリシャ語で「50日目」を意味する言葉。イエス・キリストの磔刑後、復活したという復活祭を経て40日後に昇天。復活日から50日目に弟子たちが祈っている所に精霊が満たされ、弟子たちが福音を述べ伝え始めたことから「教会のはじまり」されました。「クリスマス」「復活日」と並んで非常に重要な日とされています。ヨーロッパではペンテコステの翌日がお休みになるところも多く、ちょっとしたバカンス気分になる人も多いようです。移動祝日のため、毎年日にちが違うので旅行などに行く際には気をつけた方が良いですね。(ちなみに2027年のペンテコステは5月16日)。
1年を通して、キリスト教の物語を追っていくと西洋音楽は理解しやすいかもしれません。
そういいつつもヨーロッパで歴史的に長い間信仰の中心となってきたキリスト教。絵画の題材にも多く登場するので、美術館に行ったときなども知識があると興味深く鑑賞することができます。どんな場面が描かれているのか・・・そしてその時の情景を奏でた音楽を知ることは音楽家にとって重要なことだと思います。基本的な知識を得たうえで、自由に想像することは楽しいことです。ヨーロッパの生活の中には、キリスト教にまつわる習慣やしきたりが多くあるので、より深く、日常生活を新しい視点をもって過ごすことができます。特にドイツは、州によってカトリック色が強かったり、プロテスタント色が強かったりするので、祝日も異なる場合があります。そんな時に、改めてドイツという国が連邦共和国なのだと意識します。州によっての色合いが違うので驚くことも多くあります。長女の住むヘッセン州と私のいたノルトライン・ヴェストファーレン州では、異なることがたくさんあるのも興味深い点です。政党色も左右されるので、そういう観点からニュースなどを見るのも勉強になります。
日本にはこういった宗教色の強い祝日はありません。
先祖を敬うお彼岸がそういった意味合いに近い祝日かもしれませんね。改めて日本人を意識しながら、周りを見渡してみることも大切なことだと思います。