塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
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82「ヴァイオリニストとライフオーガナイザー①」

2026/03/23
82「ヴァイオリニストとライフオーガナイザー①」
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

私は今、50代後半を歩いています。

50代は予想外の出来事が多く、今まで生きてきた年代を改めて思いなおす時期にも重なりました。

その一つが、ライフオーガナイザーという職業に出会ったことかもしれません。


ヴァイオリニストなのに、どうしてライフオーガナイザーになったのですか?


よく聞かれる質問です。

私自身は、音楽家も一人の生活する人間ということで、ライフオーガナイザーという職業についての違和感はありません。

思考や生活空間が乱れれば、パフォーマンスに支障が出ることは当たり前のこと。

そこを物理的に改善できるのであれば、その方法を知っていることに損はありません。


転機は50歳という年齢でした。

元気な高齢者がもてはやされ、【人生100年時代】と言われ始めたころです。

私自身は「あと50年もあるのか・・・」と否定的な思いも強く、「いつまでヴァイオリンを弾くことができるのだろうか?」という不安が押し寄せました。うっすらと心の中では不安に感じながらも、「100歳でベートーヴェンのソナタを10番まで弾く!」なんていう途方もない目標を立てたりしました。その時の家族のことなど考えもせずに・・・。なんとなくジタバタしながら、子どもたちの巣立った後、夫との老後、人生の目的などに想いをめぐらし始めたころ、コロナの時代に突入しました。


今まで整頓されていたと思っていた我が家は、家族4人が常に一緒に生活していくには窮屈で居心地が悪かったです。

勉強や仕事に追われる家族を横目に、自分の居場所がなくてイライラする私。ヴァイオリンの練習もきちんとすることができず、当面の自分のやるべきことは家族の食事準備や掃除。近くに住むけれど高齢のためにサポートの必要な父の安否。とにかく家族それぞれが居心地の良い空間を取り戻そうと躍起になっていた気がします。それでも私は自分自身を取り戻すことができない。自分の仕事(練習)を、家族がいる時にできないというジレンマ。それまできちんと自分の練習時間を家族に共有していなかったツケがまわってきただけでした。


そんな時に出会ったブログに「88歳の時に、あなたは何をしていますか?」という問いかけ。

100歳よりもう少し現実的な問いかけ。30年後なら少し想像ができる。

その中にあった「自分を好きを知る」という項目を書き始めてから「え・・自分のことが全然わからない」と愕然としました。
自分の好きな場所・時間・モノすら「本当に自分が選んだものが好きなんだろうか?」と自信がなくなっていきました。今までの自分自身の勝手な刷り込み、家族が好きだといったから、誰かが良いといったものだから・・・どれも誰かのモノサシで考えていた自分に気がついた瞬間でした。思い描ける風景がない、という自分に愕然としたことを覚えています。それでも、私はまだまだ気がついていませんでした。その「自分の価値観」を掘り起こして鍛えるにはまだまだ時間がかかるということに。

コロナ禍は私にとって試練の連続でした。私は社会も家庭も混沌の中に突然放り出されたときに、まず整えるのは家の中ではないか?と自己判断で模様替えを始めました。家が安心安全であれば何とかなるはず・・・とあちらこちら、モノを動かしモノを捨て、家族には「ここに置いてあったものはどこにいったの?」とイライラしながら聞かれることに腹を立てながら進めていくことに限界を感じていました。
その時に「ライフオーガナイズ」という手法があることを見つけました。
「思考から始める」というひとことと、「片付けはひとりひとり方法が違う」ということ、まさに我が家の信条とする「個に焦点を当てる」という考えに整合性の取れた瞬間でした。