256「レクチャーコンサートと娘たち」
2026/09/14私には娘が2人います。
2人ともヴァイオリンを弾いていますが、私も含めて性格、方向性、目指していること、全てが違います。土台が一緒なので似ているところもあると思いますが、基本的にはそれぞれの生き方が違います。「お母さんの影響だね」「すごいですね。2人ともヴァイオリニストなんて」と言われることも多いのですが、彼女たちがこれからもずっとヴァイオリニストで生きていくか・・・それはわかりません。彼女たちは幼いころから音楽以外のたくさんの経験があります。長女は運動神経が抜群に良くて、朝から夕方まで公園で遊びまくり、一人でヨットを操ることができ、スキーはきれいなフォームと安全な滑走でSAJ2級を取得しています。動物と触れ合うことが好きで乗馬をしていたこともあります。頭がキレすぎてイベントの企画運営や事務作業が早いので音楽以外でも生きていけそうです。次女は幼いころから長女に振り回されて遊ぶうちに、幼稚園の年中から始めた水泳で頭角を現して名門クラブに所属してジュニアオリンピック5回連続出場。スキーも乗馬もそつなくこなすので潜在的な運動能力は計り知れません。勉強も気がつくときちんと理解して実践に活かしているのは、長女のサポートもあるのかもしれませんが、本人の吸収能力が高いのではないかと思います。
彼女たちは私のレクチャーコンサートを、それこそ赤ちゃんの頃から見ています。どんな風に私が準備をしているのか、お客様とお話しするのか、何が必要なのか、何が必要ではないのか。そのうち私以上にコンサートの運営について把握するようになり、今では「足手まといになるので私たちが全部やります」と言われてしまうくらい。自分が思っている以上に、子どもというのは親の姿を見ているものだと痛感しました。
私が気をつけていた唯一のことは「子どもだからという言い訳をしない」ということだったでしょうか。子どもだから仕方ない、子どもだから許される、子どもだから知らなくて当然。そう言っていながら、子どもと大人の線引きはいつするのでしょうか?私は線引きをしない。私はそれらのことを、経験の中で伝えていたような気がします。