塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
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92「決断の時に」

2026/04/02
92「決断の時に」
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

大きな決断をしなければならないとき、何を元に考えたら良いのだろうか。

先日の午前中に庭の雑草取りをしながら考えたその時は、すでに『でも、決まっているんだよなぁ』という思いだった。どんなに考えても、草むしりをしながら考えることなんて、それまで、髪の毛をかきむしりながら出した答えが正解なんだ・・ということを自分で知っている。


私は考えて決断するのが早い時と遅い時がある。

実家を売却すると決めたのは、父が亡くなってすぐだった。

ある人は「賃貸にしたら?」とか「まだ早いのでは?」という意見を言ってくれたけれど、私の中にある答えが揺るがなかった。

相続手続きのために実際に動き出したのは9か月後だったけれど、決心は硬かった。

庭のリフォームを決めた時は、計画の投資にどれくらいかけるかに悩んで結局2年くらいかかったけれど、細かい決断は案外早い方で、施工会社の営業の方にも「もっと悩む方の方が多いです」とも言われた。


大きな決断というのは最後の一歩で、それが一番ハードルが高い。

エイっと乗り越えられるか、やめておこう、と逡巡する時間が私にとって「無心になる作業をする」ことかもしれない。

全部考え尽くした後に、スイとよぎる思いに全神経を傾ける。そのときに「よし」と思うか「やめよう」と思うか。その判断時間をあまり長引かせないようにすることを心がけている。


その感覚は、私が舞台でヴァイオリンを弾きだす瞬間に似ている。

「今だ」と思う「一瞬」。

それは感覚的に、もしくは動物的な勘で私の中に宿っているものだと思う。

だから弾き始めた時に「さぁ、もう引き返せない。ゴールへ向かおう」という闘志がみなぎってくる。

生きることも同じ。

命が続く限り、決断をしない日なんてないわけだから、その判断を正解にするべく必死になって生きなければならない。

怠惰な時間を過ごしていても、全力で怠惰を経験していれば良いわけで、それを誰も咎めることはできない。もちろん自分自身でさえも。


決断は小さくても大きくても同じ。

ハードルが少し高くなったり低くなったりするだけなんだな、と思うけれどなかなか思うようにいかないのが自分なのかもしれない。


巡る思いは春のお天気のように気まぐれだ。