280「娘の視点」
2026/10/09
9月の移行期を経て、次女がドイツの大学院での生活を始めました。
スイスからドイツへの引越しは6月から始まり、8月末に3日連続で往復14時間の列車移動をして荷物を運んだようです。スイスの部屋をきれいに掃除して退去できたと連絡があったときには、ホッとしました。
9月の1か月はドイツでの生活基盤を整えることと、ドイツ風の方法に戸惑いながらも慣れていくことを経験したようです。国が変われば文化も常識も習慣も全く変化するヨーロッパ。そこにプラスされる【自我】という土台が、どのように反発したり迎合するのか。千差万別であり、その兼ね合いは無数にあるように感じます。日本に住んでいたら決して知ることができなかったであろう感覚や経験。その時は苦しいものであっても、その知見は年齢を重ねても色褪せることなく積みあがっていき、自分の身を守ってくれることだということは、私自身が知っています。
人生に引き出しがたくさんあることは、小さな発見を見つけやすく、身を守り、安心感を得ることがたやすいことでもあります。
「スイスでの3年間が自分にとってスタンダードになっているから、ドイツでの生活の違和感がよくわかる。4年目って案外難しい時期なのかもしれない」
私が留学していた時とは全く変わってしまったドイツ。私の30年前の経験談は参考にもならない情報です。あの頃のヨーロッパの地図と今の地図は全く変化しているのですから!(日本の周りは今も30年前も海…)周辺諸国の変化や自国の在り方も、大きく影響することを直に感じる「外国人」という立場でいる娘たち。その一端を少しでも理解している私は、変化する状況を遠くから見ながらひたすらに応援するしかできません。どんな言葉を尽くしても、当事者にしかわからない出来事や感情をこちらは理解することはできないのです。
アタフタするそんな自分の姿を、自分の母の姿とオーバーラップしてしまうのは、少しセンチメンタルな気分になります。