塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
 

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2026/09/06
248「静かな日曜日」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

雨が降って気温が下がり、深呼吸をしてホッとできるような気候です。

今年は秋を感じることができそうですね。


先日、舞台を観に行きました。

秋にふさわしい舞台鑑賞。5月ころ、しきりにSNSに流れてきて「これは・・・面白そうだ。行かなければ」と急いでチケットを購入しました。ダンスと歌舞伎と文楽の融合。なんて魅力的な!9月の予定なんてその時には全然わからなかったけれど、エイっと購入した自分は偉かった。


「マルコス浄瑠璃 金閣寺」(東京芸術劇場プレイハウス)

三島由紀夫の小説「金閣寺」の世界をマルコス・モラウが表現する世界。

初めての劇場は座席を見つける自信がなかったので、案内していただき座っていると、何となく煙い……。それは、金閣寺が焼け落ちた後の余韻だとわかるのは、パンフレットを読んでいるときだったか。始まる前からの演出に感心しながら幕が上がる。とにかく瞬きを忘れるくらい見入ってしまった。何が起こっているのか、どんな情景なのか。西洋風な歌声から太夫と三味線の音の掛け合いが入り乱れ、拍子木やダンサーの動きから感じるリズムの応酬が、主人公の葛藤や陶酔の渦となって息苦しくなる。前半を終えた時に「すごいけれど、ちょっと疲れる・・・」とつぶやいた方がいらして、私も・・・とうなずいてしまった。後半は余計に瞬きができず、リズムや音量も最大限に高揚していった。


2時間の公演ですっかり茫然としてしまった自分を抱えて、帰宅してからも頭から離れないのは、なにかにとりつかれてしまったよう。

未だにあれはなに?と思うところがたくさんある・・・


余韻を楽しめるというのは、本当に贅沢な経験だと思う。


2026/09/05
247「片付けは痛みを伴う」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

気温が下がって過ごしやすくなりました。

夏の騒々しさを落ち着けるために、家の中のあちこちを少しずつ整えています。

キッチンの引き出しをひとつだけ。

去年も今年も着ることのなかった夏服を手放す。

見返すことのないノートを捨てる。

使うことのない紙袋の処分。

時々、ふと開けた箱の中から今は亡き人の私物が入っていたりするとドキリとします。

まだ直視することのできない気持ちになると、そっと蓋を閉じて元の位置に戻します。手に取って心がざわついても、「思い出は心の中にも、感触にも残っている」と気持ちがしっかりと納得できれば手放します。その逡巡が痛いです。でも、それが生きているということなのかもしれません。


「死ぬときは何も持っていけない」

私はモノよりも、自分の五感にしっかりと思い出を詰め込んでいきたいと思います。

 


2026/09/04
246「草むしりをしながら考えたこと」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

大雨に注意、と騒いでいるのになかなか雨が降ってこない。

気になっていた庭の草むしりを決行した。

我が家は3方向が砂利敷きなので、一応雑草が生える。(表の庭は去年、長年芝生だったもの撤去整備してレンガ敷きにリノベーションした。草むしりのストレスが一気に解消されて自慢の庭になった。)時間を30分と決めて、1方向を草むしりしている。お天気を見ながら、曇りや気温のちょっと下がったときを見計らって2方向は終えられた。残る1方向をいつやるべきか、と悩んでいたら大雨予報だったので「仕方ない。放置するか」とあきらめていたところだった。最後の1方向は少しジメジメしているので雑草も元気よく生い茂っている。負けるわけにはいかない……。テンポよく、リズミカルに雑草を抜いていく。ちょっとギザギザのある草むしりの道具を右手に持って、左手で雑草を引っこ抜いていく。

そんなとき、頭の中は別のことを考えている。

「ブログを書かなきゃいけないがどんなテーマにしようか」

「練習する曲の順番はどうしよう」

「書類の整理をするためのインデックスは充分にあるだろうか」

今日はこのブログの題名を変更する案がふわりと沸き上がった。

このブログは本来であれば「お布施ブログ」として、読み手への「お役立ちブログ」のはずであるが、私の場合は「私」を知ってもらう場所でもある。

「ヴァイオリンを弾いているあの人はどんな人なんだろうか」

「こんな人に演奏依頼したい」

「音楽家って弾いていない時は何しているんだろう」

私は音楽家でもあるし、生活人でもある。

だから雑草も自分で引っこ抜く……

ブログは私の考えや生き方の理念、本物の演奏を届ける使命などを語っている。

いろんな材料を駆使しながら、味を調整して、どうぞ召し上がれ、と読者に差し出しているつもり。

『音楽家の台所』って名前にしてみようかな・・・

どこかで聞いたことがあるな、と思われた方は私と同じ場所を知っている方ですね。

 

…と考えていたら45分の草むしり。腰が痛くなってきたのでやめた。

雨は降ってこなかった。


2026/09/03
245「本についての雑感」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

今週読んだ本のメモ。

*仕組み化する人はうまくいく(野呂エイシロウ)

スケジュールを書くだけではなく、その目的も書き入れること。これが一番今の自分に刺さった言葉。たとえば英会話に行くとしても、今日はこのトピックをしっかり伝えてみよう。この言葉をどうにかして使ってみようと決める。何のためにこの人とお茶をするのか。聞きたいこと、話し合いたいトピックと決める。準備を怠らずに予定の満足度を上げる。

*ひとりで旅するフィンランド(miku/未来)

ユーチューバーの未来さんが1か月フィンランドで暮らした日記。「一人で孤独を喰らう」ために1人で過ごす様子が綴られていた。体調管理に気をつけることや、食事の話は読んでいてフ共感した。良い執着心のある人には、ちゃんと物事を引き寄せる力があるということ。

*80代になるとたいていボケるか死ぬ。70代は神様から与えられた特別な時間(林真理子)

「死」というものをこんなにも身近に語れるのは70代の強みなのか?先の見える中を、試行錯誤しながら暮らす様子は明日は我が身?「ごちそうになりっぱなしではいけない」「いつも割り勘にしてはいけない」レジでのスマートなお支払いは気をつけなければと胆に銘じる。

*おひとりさまの生存戦略(ワタナベ薫)

同年代が「おひとりさま」としてこれから生きてくうえで出会うであろう様々。年を重ねていくのは自分にとって初めてのことだらけ。ゴールの見えない終わりのない旅。でも確実に死ぬことだけはわかっているから「なんとかなるさ」はアブナイ。これからの時代は「おひとりさま」でどう生きていくか。私がこの3年間で経験して乗り越えてきたことはムダではないと感じた。

*マナーはいらない(三浦しをん)

この人の文章は、友人の語り口に似ていて読んでいて楽しい。「小説の書き方」となっているけれど、仕事の流儀にも通じる。「とにかく書いて肌感覚を養う」が根底にあるのだが、今の自分もその通りだ……と襟を正す想い。

*「夫婦」不在社会(三宅香帆)

この本は最後の最後、それもあとがきにグッときた。「時間をかけながら、じっくり本を読むことは、自分の傷の回復にもつながる気がします。」その通りだと思う。私はこの3年間を、本を読みながら流れる傷口を癒してきた。夫婦・パートナー・親子・家族というクローズな世界から、他者、第三者へひろがり、再び自分へ。

三宅さんに影響されて村上春樹作品を何冊か手に取ってしまい、積読が増えてしまった。


これからの季節、本を読み進めるためのリハビリ期間。
サクサクと読みやすい本ばかりだったので楽しかった。
小説になってくると、途端にペースが落ちるので今のうちに準備運動は念入りに…



2026/09/02
244「本屋さん雑感」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

気に入った本屋さんが何軒かある。

大規模な本屋さん。

駅に直結していて便利な本屋さん。

選書が秀逸で立ち寄ると必ず読みたい本が見つかる本屋さん。

しばらく行っていないけれど、赤羽駅構内にある本屋さんは小さいけれど、移動中に読むには丁度良いくらいの本が並んでいていつもワクワクした。

活字離れが叫ばれて、電車の中でも本を読んでいる人をめっきり見かけなくなった。動画を見たり、SNSを流し見して、イヤホンから音楽を流して周りを気にせずに自分の世界を楽しむ人たちが増えたような気がする。

だけど本屋さんに行けば、様々な年代の人たちが本を選んでいる。でもよく見れば、スマホを見ながら本を探していたり、お目当ての本を探し出してお会計に向かう人が多いかもしれない。ぼんやりとウロウロ棚の間をゆっくりめぐっている人は少ないかもしれない。


近頃の本屋さんには文房具や雑貨のスペースが広くとってあって、本以外を購入する人もかなりいる。一時帰国していた次女は、本屋さんでお気に入りのエコバッグを見つけてウキウキとサイズ違いを二つも購入していた……


最近、お気に入りの本屋さんに行ったらズラリとガチャガチャが並んでいた。本屋さんにガチャガチャかぁ・・・。子どもたちが本を購入するための呼び水なんだろうか・・・。本を読む前にお楽しみで引き付けて本を選ぶまでに持っていくとか?

背表紙を眺めながら「この本はどんなお話なのかな?」とワクワクしていた小学生時代。読めない漢字ばかりでため息をつきながら眺めていた文庫。今は小学生でも読みやすいシリーズがたくさんあって羨ましい。キャラクターがナビゲートしてくれる経済や政治の話なんて大人でも面白そうだと思ってしまう・・・そう、本は年代に関係なく読めるから楽しい。別に大人が小学生向けの本を読んだってかまわない。


今度、ガチャガチャに惑わされずにジュニア向けの本を探しに行ってみようか。
(そしてまた積読が増えるのかも・・・)